パラオ共和国大統領らと意見交換

2022年09月08日

 8日(木)、衆議院第一議員会館の国際会議室で日本パラオ友好議員連盟と来日中のウィップス、パラオ共和国大統領らとの歓迎会兼意見交換会をしました。
 私は「日本・パラオ友好議員連盟」(下村博文会長)の副会長を仰せつかっています。この日は議連から20人が出席、パラオ共和国側は大統領以下上・下院議員、環境・漁業大臣、観光大臣、産業大臣ら国会議員、閣僚ら11人が出席されました。

 パラオ共和国は太平洋戦争中に日本軍が駐屯していた島で、平成天皇・皇后両陛下が訪れられたペリリュウ島の激戦などで有名です。その後も日本人が多く残り、現在も親日的で漁業や観光などで日本がお世話になり、インフラ施設等は日本が支援しています。

 サイパン、グアムと南下する線上に位置し、フィリピン、台湾に最も近い太平洋の西に位置する太平洋島しょ国で、台湾政府を承認する国でもあります。ただ近年は中国人の観光客が増加しています。また在パラオ大使にはかつて私が農業政策でお世話になった農林水産省出身の柄澤彰氏が就任されており、久々に旧交を温めました。

 ウィップス大統領は、「現在中断している日本とパラオの直行便を何としても実現させたい。更に港湾施設やケーブルなどで日本の支援を頂いていることに感謝している。今後もお互いのパートナーとして産業に観光に漁業に協力していきたい」と挨拶されました。

 その後も西村明宏環境大臣からプラスチック海洋ごみについて問題提起があり、パラオ側は環境大臣が「最も差し迫った課題であり、ごみの減少にお互いに協力していこう」と、その対策としてパラオ政府が実施している「ブルーマリーンプラン」について説明されました。更に日本側から衛藤征士郎最高顧問が日本のマグロ漁業に関しての漁業権領域の拡大なども要望されました。

 意見交換は単なる歓迎形式でなく、中身を伴うものになり、1時間以上の話し合いが続きました。それだけ、パラオ共和国の日本に対する期待も大きいし、日本も安全保障や台湾問題においてパラオがいかに重要であるかを認識しているからでもありました。

 私は新聞記者時代に、天草からパラオ沖にマグロはえ縄船が出漁していましたので、家族や親せきのために漁業船の安全や操業状況を伝えるため、「マグロはえ縄漁業状況」というコーナーをつくり、漁業無線局から入ってくる位置情報と操業状態を各漁船ごとに「第8天草丸、パラオ沖55キロ、はえ縄漁操業中、波静か異常なし」などと書いたメモ記事を365日3年間、掲載していました。一度漁船に同乗してマグロはえ縄ルポを書きたいと本社に要望したのですが、操業期間が長く日常取材の応援体制が出来ない、という事で却下されました。それだけにパラオには愛着もあり、いずれ訪問したいと思っています。