永田町とはまた違った空気感

2022年08月28日

 地元に帰っての活動はいろいろなことを感じさせたり教えたりさせてくれます。今週は叙勲のお祝いなどもあり、木曜日に帰らせていただきました。叙勲祝賀会後の会話、金、土のミニ集会や懇談会での遠慮会釈ない話などから、議員会館や自民党本部がある永田町とは微妙に違う空気感も味わうことができます。

 旧統一教会と自民党の関係や各議員の弁明や関係検証、そして国葬の閣議決定などはなかなか厳しいものがあります。私は現場の声として静かに聞きながら、今後のことを考えなくてはなりません。マスコミの論調がそのまま意見として出てくるケースが多いのですが、特にこういう時に、厳しいことでもはっきりとしたことを述べられる知人や女性等の意見に対し、しっかりと受け止める必要があると思います。

 自民党本部や議員会館にいるとどうしても私たちの見方で考えてしまいます。致し方ない問題であると思っていても、地元での異論にやんわりと分かりやすく説明していく根拠を持たなくてはなりませんが、ついつい地元支持者の方々の意見に押されてしまいます。特に、今は燃油高騰や、飼料・肥料の高騰など、諸物価の値上がりで皆さんフラストレーションがたまっている時です。下手に私達だけの意見を述べようものなら、根本からの問題で言い返されますので、慎重に言葉を選んでいかなくてはなりません。皆さんの気持ちは痛いほど分かってるつもりです。

 そんな中、28日(日)、私の選挙区である阿蘇郡高森町を拠点に熊本市などで公演活動をしている「096k熊本歌劇団」の舞台「前田慶次 かぶき旅-肥後の虎・加藤清正-編」を熊本市内のデパートホールで鑑賞しました。
 高森町はエンターテイメント業界と連携した街づくりに取り組んでおり、演劇をライブで披露する女性だけの劇団「096k熊本歌劇団」を結成しています。そしてその団員は総務省の事業である、同町の地域御おこし協力隊として活動しているのです。「096k」は「オクロック」と呼びます。096は熊本の市外局番ですのでそれに引っ掛けて命名されました。「オクロック熊本歌劇団」の呼称は熊本ではかなり知られるようになっています。

 約1時間半の講演でした。豊臣秀吉に認められた傾奇者(かぶきもの)前田慶次が肥後の国にやって来て、熊本城築城途上の加藤清正と懇意になり、南蛮人と戦ったり、清正の命を狙うものを説得したりしながら、肥後の国づくりを進めるというストーリーです。

 劇団員は、全国から集まったミュージカル女優や舞台女優を目指す精鋭で厳しい練習を毎日積んでいるプロフェッショナルです。それだけに演技も演出も照明、音楽なども素晴らしいものでした。皆さん感動されており、一日も早く熊本の誇りになるよう全国的な公演ができるようにさせてあげたい、と話されていました。

 3日間、今の政治に対する厳しい意見を聞き、考えさせられ、一方で全力で歌劇・舞台に打ち込んでいる団員のエネルギーに触発されながら、政治の世界が学ばなくてはならないものを感じ取りました。