全国農業委員会会長大会

2022年06月01日

 全国農業委員会の会長大会が31日午後1時から、渋谷公会堂で開かれました。

 農業委員会は全国1741市町村のうち1694市町村に設置されています。農地の売買や転用は農地法で厳しく規制されています。農地は食料生産の大切な資源であり、むやみに開発してその機能を失わせたり、投機の対象にしないためです。そのために農業委員会法で農業委員がおかれ、農業委員会が農地の権利移動に伴う許可や農地転用に対して意見具申を首長に行うことにしています。また農業委員会は二階建てになっており、農業委員と農地利用最適化推進委員の方がされています。農地利用最適化推進委員は現場を回り農地の状況を常に監視する地元の農家が中心です。農業委員は推進委員から上がってきた案件を審査し、最終的に結論を出します。そのため農業現場の方や会計士などの有権者もいらっしゃいます。

 この日会場には約1000人の農業委員会の会長さんが集まられました。全国農業委員会の会長は元参議院議員の國井正幸先生です。國井会長は参議院時は私と同じ山崎派に所属され、一緒に仕事をしていました。更に私が自民党の「農業委員会等に関する議員懇話会」の会長を務めているため特にお世話になってる方です。

 国会議員も衆参から与野党の議員が数多く出席しました。特に今国会で「農業経営基盤強化促進法」が改正されました。内容は農地を今後、計画的に活用し知己に根差した担い手に耕作してもらうために「人・農地プラン」というのを作成します。それは農地の将来図を作成し、農業を営む実際の担い手を当てはめていくというプランです。次にそれを地域計画として公的に位置づけ「将来地図」として今後10年間に「将来地図」通りに実現していこうというものです。今回、一連の作業を法律事項として定めましたので、農業委員会の皆様には大変なご苦労を掛けることになります。まさに、将来の農業の姿をつくるカギを握っているのは農業委員会と言っても過言ではありません。それだけに盛り上がりのある大会でした。

 翌1日は午前9時から議員会館で熊本県内のそれぞれの農業委員会の会長さん達との意見交換でした。今後の農業についての不安、後継者の問題、農地の圃場整備の課題、中山間地の農業についての要望などあらゆる意見が出され、約1時間半、質疑応答が続きました。最後は国会議員はほかの委員会などがありほとんどが途中退席し、残ったのは私と熊本二区の西野太亮先生の二人となりました。様々な質問や要望が出ましたので、その都度答えさせて頂きました。会長の皆さんも納得された点は多かったように感じました。私にとっても充実した1時間半でした。

 しかし、農業問題は難しい、と改めて感じました。