久々に菅前総理の講演を聴く

2022年05月17日

 17日(火)正午から都内のホテルで同じ派閥の上野賢一郎衆議院議員(滋賀2区)の政経フォーラムがあり、事務総長として出席しました。会場には300人ほどの方々が詰めかけられていました。この日のゲストは前総理大臣の菅義偉先生でしたので、その効果もあったのだと思います。

 菅前総理は約30分の講演をされました。「このゴールデンウィ―クに久々に街へ出て皆さんの様子を伺った。昨年のゴールデンウィークとは打って変わって賑わいも戻り、みんなの表情も明るかった。こんなにいい表情になったのかと感激した」と述べられました。
 菅先生が、総理だった昨年の同じ時期、新型コロナウイルスのデルタ株が爆発的に蔓延しだした時は暗澹たる気持ちだったという事でした。しかし、感染防止を止めるにはワクチン接種しかないと決断して、1日100万回の接種を目指して現状にとらわれないあらゆる手段で、厚生労働省、経済産業省、文部科学省、防衛省など全ての省庁を動員したこと。その結果、1日170万回までワクチン接種は伸び、感染拡大がある程度防げたと、当時の懸命なワクチン接種による感染防止対策を語られました。
 そんな経験をした、1年後の街の明るさは感無量だったと本当に胸いっぱいの様子でした。

 その他、携帯電話の料金の引き下げのための法改正も行い、懸命に実施に移したこと。少子化が最大の課題であり、高額な不妊治療の保険適用を推進したこと。河川のダムについて治水は国土交通省、発電は経済産業省、利水は農林水産省に権限が分かれていたのを梅雨と台風の時期は洪水防止等のために国土交通省に一元化したこと、など自らの仕事を振り返りながら一つ一つそれまで障害になっていた部分を取り除きながら実行したことを講演されました。

 最後に外交・防衛の大切さも語られました。民主党政権の時、日米関係が最悪の状態になった。それを見透かすように中国漁船が尖閣諸島に大量に押し寄せ、海上保安庁の巡視船に体当たりをした。船長は逮捕されたが、中国の圧力に屈し直ぐに釈放した。その後北方4島にロシアのメドベージェフ大統領が大統領として初めて足を踏み入れた。更に韓国の李明博大統領も竹島を訪れた。このように日米関係が揺らげば、たちどころにスキを突かれる。これが世界の現実である。ロシアのウクライナ侵攻を見ても分かるように、自分たちの国は自分たちで守るとともに日米関係を強固なものにしておかなくてはならないと結ばれました。

 菅前総理の講演を聴いたのは今回が2回目です。以前も同じことを感じたのですが、自らが実践して来た事を、どういう手法で成し遂げたかを自分の言葉で簡潔に話されますので、大変分かり易く説得力があります。参加者の皆さんも十分に納得し満足されている様子でした。

 久々に菅前総理の元気ある言葉を聴き、改めて私のこれからの政治活動へのモチベーションも上がりました。