鹿児島で1000回記念のふるさと対話集会

2020年10月18日

 土曜日、元内閣総理大臣・故中曽根康弘先生の「内閣・自由民主党合同葬儀」に出席した後、すぐに鹿児島の霧島市に行きました。霧島市の中の中山間地「万膳地区」で1000回を記念する「ふるさと対話集会」に出席するためで、選挙区である森山ひろし先生のお招きで地方創生・少子化対策担当大臣を担う身として対話に伺いました。
 「ふるさと対話集会」は自民党が10年前野党に転落したとき、国民と向き合うことが大切である、そのためには原点に返ってできる限り山間地や島しょ部に行き、マイクを使わない車座の対話をしようと、当時の加藤紘一先生や谷垣禎一先生の発想で始められました。全国に国会議員、とりわけ大臣経験者ら大物が出向きひざ詰めで対話集会をしてきました。それがもう1000回を迎えたのです。

 会場の万膳地区は住宅戸数320戸、人口520人ほどです。会場となった万膳小学校は児童数が9人です。1000回記念で、大臣である私がゲストで招かれた、ということもあって小学校体育館には80人ほどの方が集まられ、ソーシャルディスタンスを取ったためにマイクを使っての対話になりました。

 時間は10時15分から正午まで。森山先生が20分ほど話され、続いて私が現在の地方創生政策と少子化対策について40分ほど話した後、皆様から意見や提言を聴きました。
 意見では買い物、通院難民の方がいかに多く、深刻かという事が出ました。「一日かけて市内の病院に行って診察は5分間、何とかならないのか」「デマンドタクシーが設けられているが、バス路線は使えない、時間が限定されていて使い勝手が悪い」「小学校は以前は児童数が200人以上いたが現在は9人、もっと子供が生まれれば裕福になれるような制度をつくってほしい」「災害時の避難所が危険な地域にある。避難所の充実を頼む」「防災無線を電波法の関係でアナログからデジタルに変えなくてはならないが、予算が少なく住民の負担にならないようにしていただきたい」など、日常の生活からくる切実な声ばかりでした。
 私と森山先生で答えられる部分は答え、あとは党や政府に持ち帰って今後要望の実現に努める、と答えました。

 昼食は小学校内にある公民館で女性部が作った手作りの郷土料理を堪能しました。その後、家族経営でアメリカへの抹茶の輸出をするために様々な製茶工程に工夫が施されている西製茶工場さんを視察しました。

 地方創生と少子化対策に対する期待は高く、一方で地方の疲弊は年々進む一方です。中身の濃い視察でしたが、今後の責任の重さを感じ、問題の深刻さを思い知りました。