コロナ、農業へのダメージ

2020年05月14日

 昨日は自民党農林部会で第2次補正予算案に対する農林分野の要求を話し合う役員会がありました。私が、今回の新型コロナ感染による社会の閉鎖状態の中で、もっとも大切だと思ったのは「医療体制の整備」はもちろんですが、「食料自給体制」「子供の教育」「社会におけるネットの活用」です。

 そのうち「食料自給」については、みなさんが嫌というほどその厳しさを体験されていることと思います。昨日も私は「食は循環で成り立っている、ということをみんなが実感した。消費が減少すれば、在庫がたまる、農産品の行き先がなくなれば生産者は生産したものを廃棄するしかない。どこかの段階が一つが止まれば、生き物や生鮮品を扱っている農業分野ほど被害を被る産業はない」と発言しました。

 特に畜産・酪農は生き物を扱っている。消費減→在庫の限界→家畜特に肉牛・乳牛の疾病や死亡→牛乳・牛肉の廃棄ひいては安価な外国産肉の輸入という悪循環が続き、日本人の食生活そのものが崩壊していく現状を現在、目の当たりにしています。

 そのため、消費増のための「お肉券」の復活、そして在庫の保管調整、生産者への所得の補償の3点を述べ、食料の自給体制の大切さと、その具体策を訴えました。また花きなど鮮度が大切な農産物についても、愛知県を中心とする議員から、生産者への所得補填を求める声が相次ぎました。

 今回の新型コロナで、社会が根本的にどういう仕組みで成り立っているか、その中で何を優先して充実させていかなくてはならないか、改めて考えなくてはなりません。厳しい環境の時ほど、本物の大切さが見えてきます。