大型養豚場とたい肥センターを連日視察

2022年06月21日

 20、21(月、火)の両日、小国町にある大型養豚場の施設とJA菊池が運営するたい肥センターを視察しました。
 大型養豚場は現在配合飼料が高騰している中、経営状況がどうなのか気になっていました。一方、たい肥センターは食料安保の観点から化学肥料に頼るだけでなく、たい肥の活用が今後増えるために視察したものです。

 大型養豚場は菊池郡七城町在住の若手養豚家、石淵大和さんが設立したもので阿蘇郡小国町に1200頭の母豚舎と1万4000頭の肥育舎をそれぞれ建設、また飼料を自ら配合する工場も運営しています。熊本県の養豚協会の会長にも最近就任されました。その他、七城町にも600頭の一貫農場を設置されています。なかなか積極的な経営をされている若手養豚家で、我が国の養豚業界としても期待をしている一人です。

 この日は小国町の豚舎等を視察させていただきました。いかに効率的に繁殖や肥育を行い出荷までの期間を短縮し、経営上のメリットを出していくか、貪欲な工夫が行われていました。
 飼料工場もトウモロコシや大豆カスなどを配合して独自の栄養を計算して作っていきます。しかし、このところの飼料高騰や資材高騰で更なる改善を考えられているようでした。今後に期待したいと思います。

 JA菊池は、平成17年から独自のたい肥作りをするセンターを建設して、たい肥やペレット化した肥料をつくり、八代のトマト耕作地域や県下一円に販売もしています。

 畜産農家が糞尿を乾燥して含水率70%ほどにして搬入したものを、JA独自のたい肥センターで更に40-30%ほどに乾燥させて、一般たい肥として袋詰めしていました。また、粒状にするペレット化は、それからさらに10%程までに乾燥させ、機械で丁寧に粒状にして袋詰めしていきます。

 西日本のJAには他に類を見ない大規模なものでした。しかし肥料工場であるだけに、アンモニアなどにより、老朽化も進んでおり、今後たい肥の活用が叫ばれる中、しっかりと国の予算を獲得して支援しなくてはならないと感じました。

 養豚施設では、分娩や飼育、肥育、餌給が、肥料センターにおいては乾燥方法や窒素やリン酸、カリの配合割合などで、ち密な計算をしながら運営や製造が行われていました。

 農業は細かな計算と自然との対話、合理性とともに地域との助け合いがなくては成立しない産業です。

 みんな懸命に頑張っておられます。それに何としても応えなくてはなりません。
 次は酪農施設を視察します。そして参議院選挙後の補正予算に備えます。