半導体戦略推進議員連盟

2022年05月25日

 半導体戦略推進議員連盟(甘利明会長)が24日午前8時から開かれました。かつては「日の丸半導体」として世界に半導体のシェア50パーセント以上を誇った日本でしたが、半導体の研究や投資を怠ったために台湾、アメリカ、韓国に遅れを取り、世界から10年ほど取り残されているために、それを取り戻し、10年後には世界をリードしていくために異次元の取り組みをしようという危機感から、甘利先生たちが立ち上げたものです。

 私は、地元に台湾の世界的半導体製造企業「TSMC」が進出してくることもあり、毎回出席しています。まさに私の地元から日本の遅れを取り戻し、世界に飛躍するための足掛かりをつくっていかなくてはなりませんので、基盤整備や生活環境、製造環境等の整備などを進める責任があります。

 この日は経済産業省から今後の進め方についての説明がありました。ステップ1が熊本のTSMCを製造拠点とした産業拠点の確立、ステップ2が次世代半導体の産業基盤の確立に取り組み、将来技術の社会実装に繋げて行くことなどが発表されました。

 半導体は現在のデータセンターやスマホ・パソコン、自動車やロケットなどへの活用だけでなく、更にその用途が広がり、内容も量子という原子の世界や光と電気の融合など、ますます高度な技術分野に踏み込み様々な役割を果たしていくことが確実です。そのためには日米を中心としてグローバルな連携強化をしていくことが欠かせません。2030年の市場規模は100兆円と見込まれています。
 今回バイデン米大統領の来日による、日米首脳会談の中でも「半導体協力基本原則」に基づく「次世代半導体の開発を検討する共同タスクフォースの設置」が発表されることも報告されました。  

 各議員からは半導体の進化のスピードを目の当たりにしながら、人材育成や研究に対する投資、世界への発信などで様々な意見が出されました。

 難しい技術開発や研究は分かりませんが、「半導体を制する者が世界を制する」という状況にあることは間違いありません。
 このため、半導体の製造基盤強靭化のために「今後10年で官民合わせて10兆円規模の追加投資を行うべく、本年度補正予算をはじめ機動的に支援を拡充していき、本年の骨太の方針に盛り込む」ことを決議しました。

 半導体の研究、開発、製造推進のための投資を増やし、世界をリードする日本にするために、今後汗をかかなくてはならないことは山ほどあることを改めて認識しました。