法案審議いよいよ佳境へ

2021年05月12日

 12日(水)は午前10時から参議院本会議が開かれました。まず私が壇上で衆議院から参議院へ送られた「子ども・子育て支援法・児童手当法の一部改正案」の趣旨説明をしました。その後、与野党、5人の議員が登壇し質問、答弁に入りました。5人の登壇者はいずれも女性です。皆さん出産や子育てなど一家言のある方ばかりです。

 それだけに今回の法案について厳しい質問が飛びました。児童手当については年収1200万円以上の方がいらっしゃる家庭は児童手当の特例給付(月額5000円)を廃止しますが、それについてはほとんどの質問者が、「少子化対策と逆行する」「国民に誤ったメッセージを与える」「年収に関係なく全ての子供たちに支給するのが今の危機感を乗り切る政策である」など厳しい意見を述べられました。そして「我が国の子供に対する対GDP予算割合は諸外国に対して非常に小さい。国家的な危機の中でもっと財源を確保すべきである」等々の指摘が出ました。

 私の方は「幼児教育・保育の無償化など様々な政策を展開しており、全体として子育て政策については充実・拡充して来ている」「最大の懸案である待機児童の解消にもメドがついた」「世界との比較は国民の負担割合が違うので一概には比較できないが今後も安定的な財源確保に努める」と、政府の政策の取組を述べました。

 明日から、参議院の内閣委員会で審議に入りますが、本会議以上の厳しい質疑応答になりそうです。来週も続きます。

 またこの日は、本会議の子育て法案質疑の後、こちらも私の担当である「国家戦略特区法改正法案」が本会議で採決され賛成多数で成立しました。
 本会議の後は同じ参議院の「地方創生及び消費者問題に関する特別委員会」が午後2時50分から開かれ、もう一つの法案である「地方分権一括法案」の趣旨説明をしました。こちらは今週中に審議予定です。

 このため明日から来週にかけて、参議院で子ども子育て改正法案、地方分権一括法案がそれぞれの委員会で交互に審議されます。なかなか忙しい週末から週明けになります。
 その後は「障害者差別解消法の一部改正法案」も控えています。

 国会も後半、私の担当する法案も成立に向けていよいよ佳境を迎えます。コロナ感染拡大による緊急非常事態宣言やオリンピックに対する意見、などが注目を集める中ではありますが、私にとってはこの1・2週間が私の担当する法案の最も重要な時期です。連日、答弁に対する役所からのレクチャーを受けながら厳しい問答を想定する緊張の日が続きます。

ただ、昼食の後、孤独・孤立対策室としてホームページに、大臣である私が、孤独に悩む皆さんに「人との繋がり」を直接訴える動画を撮りました。こちらはフォーマルなネクタイバージョンとリラックスしたノーネクタイバージョンと複数のパターンを撮影・比較し、視聴いただく方にできるだけ想いが伝わるよう工夫しました。撮影スタッフと楽しくやりました。寸暇を惜しんでの録画撮りでしたが、このような時間があるので少しは気持ちも和みます。