東京国立博物館での「三国志」特別展

2019年09月12日

 昨日は午後から時間がありましたので、東京上野の東京国立博物館で開催中の「三国志特別展」を見に行きました。「三国志」は若いころ吉川英治の「三国志」(全10巻)を夢中で読みましたので興味津々でした。またその後、横山光輝の漫画による三国志やNHKの人形劇による三国志が出版されたり、放映されたりしましたので日本では老いも若きも大変な人気の大ロマンスペクタクル物語です。
 会場は押すな押すなの行列でした。中国の方々もかなり来館されていました。ヘッドホンを付け俳優の吉川晃司さんのナレーションで進んでいきます。
 新たな発掘物の展示もあり、なかなか演出も凝っていましたので、紀元180年代から280年代までの三国時代を楽しくロマンに浸りながら回ることが出来ました。
 しかし、なにしろ昔の話です。しかも様々な小説が出版され、かなり物語として創作されている部分があり、その興奮のストーリーが私たちの頭の中に入っていますので、「血沸き肉躍る」ような気持ちにはなりませんでした。
 やはり劉備、関羽、張飛が桃園の誓いをして、劉備が諸葛孔明に三顧の礼を尽くして軍師として迎い入れ、曹操、孫権と丁々発止の戦いをしていく。そしてクライマックスの赤壁の戦いで、諸葛孔明の知恵により曹操を破る。曹操が魏の国を、孫権が呉の国を、劉備が蜀の国をつくり、三国が並び立つ、という壮大なロマンは書物で味わうからこそ自らの空想力も加わり、良いのだと感じました。さらに「三顧の礼を尽くす」や「泣いて馬謖(ばしょく)を切る」など私たちが日常当たり前のように使っている言葉も三国志の物語からの引用、などを考えると、やはり読書がいかに大切かということが分かりました。