漁業法の改正案衆議院で可決するが・・・

2018年11月29日

 昨日の農林水産委員会で、70年ぶりの改正となる漁業法改正案が可決しました。本日の本会議で衆議院を通過する予定です。漁業権の一部を民間企業に開放し、一方で漁獲割当制度を強化するなど、規制緩和と漁獲の管理強化の双方を実施するものです。
 漁村や浜が疲弊し、漁業者が高齢化している現在、今の時期に法改正するのは必要なことです。むしろ遅すぎたきらいがあります。
 しかし70年ぶりの改正にしては、法案が急に出てきました。野党が主張するようにもっと時間をかけて審議することは必要だったと思います。やはり議会制民主主義は時間をかけることに一つの意味があります。もちろん、役所側には改正法案を成立させたうえで、来年度の予算を大幅に増大させる、という狙いがあることは十分に理解できますが、それなら与党だけにでももっと早く改正案を示すべきであったと思います。
 それを考えると最近の法案審議はあまりにも時間をかけずに、結果だけを求める傾向にあります。特に規制改革推進会議から出てきた提言を法案にしたものについては、時間をかけた慎重審議が必要ですが、次々に法改正が実現しています。以前、与野党衆参院の「ねじれ国会」で言われた「決められない政治」の反動だと思いますが、こうも急ぐと、与党であっても「これでいいのかなあ」という気持ちになります。
 今日、政務調査会が開かれますので、法案の出し方、与党における審議の在り方について、勇気を出して発言してみようと思います。