東京の都市農業を視察

2018年07月12日

 昨日は、衆議院の農林水産委員会の理事を中心に、東京の都市農業を視察しました。今国会で「都市農地の貸借の円滑化に関する法律」が成立したために、東京で都市農業をされている方々がどのように思っているのかを確認するためと、都市農業の実態を研修するために実施したものです。
 都市の農業は、都市計画法により市街化区域内の農地は「いずれ宅地にすべきもの」とされていました。しかし、都市部における農地の役割が、環境や防災、教育などに対して重要であることが指摘され、平成27年に「都市農業振興基本法」が制定され、都市の農地を残していくことに方針変更されました。
 しかしこの時点でも、農業者本人が農業をやっていれば、生産緑地として固定資産税の軽減や相続税の納税猶予、などの利点がありましたが、本人が病気などで倒れ農業をやれなくなった時点で、他人に貸すことはできずにそのまま、農地扱いでなくなり固定資産税も宅地並みになり、相続税もそれまでの利息をつけて納税しなければならず、結局都市の農地は消えざるを得ませんでした。
 そのために今回、農地所有者が農業をやれなくても農地を他人に貸すことができるようにしたのが今回の法律です。このため農地は耕作者がいる限り残ることになりました。
 昨日は委員13人で日野市と三鷹市で、それぞれ親子で農業をされている農家を現地視察しました。ピーマン、トマト、キュウリ、ナス、トウモロコシ、カボチャ、ズッキーニ、インゲンなど多種多彩な野菜が作付けされていました。直売や学校給食への納入などで捌(さば)けてしまうそうです。その辺は人口が多い都市農業ならでは、です。
 ただし生産者からは、「相続の時はいずれ相続税を納税しなくてはならない。しかし現金の納税は不可能なので物納で農地を国に収めざるを得ない。その時は逆に国有地になった農地で農業がやれるようにして欲しい」などの意見が出ました。
 今後課題はいくつかありますが、まずは今国会で成立した9本の法律の中で、最も農業者に喜ばれる法律です。都市農業の法人化など形態が変わっていくことも考えられます。更なる検証と次の課題を探っていきます。