道州制導入への険しい道のり

2014年10月30日

 自民党内に道州制推進本部(佐田玄一郎本部長)というのが設けられています。総裁直属の機関で、平成16年にスタートしましたのでもう10年間論議しています。しかしなかなか結論が出ません。以前事務局長をしており、総務副大臣、内閣府副大臣のときも道州制担当でした。平成15年に国政に初出馬したときも道州制の導入を訴えましたので、道州制の導入は私の仕事の一つです。

 前の国会で、道州制推進基本法案を作成して、国会に提出しようとしましたが、市町村など地方自治体の反対で提出できず、その後道州制の導入も含めて、国民会議を設置しようという「国民会議設置法案」を提示しましたが、これも反対が多く挫折しました。

 市町村は強制合併につながるということで反対。都道府県は廃止になるということで知事が反対。中央官庁の霞ヶ関も権限が失われる、もしくは弱まる、ということで反対。自民党内にも官僚出身者を中心に反対は少なくありません。つまり周りは全て反対なのでなかなか前に進まないのです。

 しかし人口減少が続く中で、今のままの市町村や都道府県体制で果たして今後地方の独自性をつくるパワーが出せるのか。本当に地方分権を進め、地方が自立しようと思うならば、道州に日本を分割し、防衛や外交、一定の教育など国全体でやらなければならないことを除いて、後はそれぞれの道州にゆだねる、という方法しかないのではないかというのが私たちの考え方ですが、現実は反対が多く厳しい。

 今回も再び道州制本部の事務局長をおおせつかりましたが、もう道州制を主張するのではなく、各都道府県の広域連合で行こう、という声が上がりそれが新聞にも掲載され、再び混乱しています。一昨日道州制推進本部の役員会を開き、「道州制の旗は降ろさない」「それに至る様々な方法を今後考えていく」といいうことで意見集約をしましたが、道のりは険しい。

 しかしあきらめずに少しずつでも進むのみです。