決められない政治の根本原因
2012年11月07日
国会対策や議院運営という国会を切り回す仕事に携わり、民主党議員の皆さんと話す機会も増えてきました。
党内の意思決定システムがどうなっているのか、と聞きますと、明確な答えが返ってきません。そして「何せ1年生議員が140人いる。この議員たちが勝手なことを言い出す。数が多いので執行部の指導者たちも抑えることが出来ない。結局、中々議会の運営方針が決まらない」という、幹部の愚痴が聞こえてきます。
あまりにもバランスを欠いた政党の構成、よく言えばそこから自由闊達な意見が出る、悪くいえば得手勝手に意見を出し、党人としての訓練が出来ていない。そこで与党たる方針が決められない。結局ここに大きな「決められない政治」の原因があるようです。
自民党の場合は良きにつけ悪しきにつけ、派閥があります、先輩を敬う慣習があります。そして党内手続きとして部会があり、政策会議があり、影の内閣があり、最後は総務会で最終的意思決定がされます。長年の経験から生み出された、取りまとめ方式です。
予算委員会を本来なら開かなくてはなりませんが、それさえ開かれない。選挙におびえる若い議員さんたちが、予算委員会を開いたら解散につながる、と必死に抵抗している、と聞きました。政治を預かる身、何をかいわんや、です。相手の党の実態が見えてきました。