予算委員会の分科会終了

2024年02月29日


 衆議院の予算委員会は2月27日と28日の両日が分科会でした。分科会というのは令和6年度の予算案を分野別の8分野に分け専門的に審議するものです。総務省や厚生労働省分野など、それぞれで予算が審議されます。質問を希望する議員は質問項目を提出して複数の分科会で質問することが出来ます。質問時間は一人30分程です。希望者が多い分科会は質問者を国会対策委員会などで調整します。

きめ細かな集中的質問
 私の担当の農林水産省は第6分科会で環境省とセットです。2日間で15人の議員から41問の質問を受けました。
最も多かったのは、今国会提出予定の「食料・農業・農村基本法の改正案」に関する意気込みや、法改正によって日本の農業がどの様に変わるか、というものでした。その他に能登半島地震被災後の生業再開への政府の対応策、地球温暖化による潮流の変化への対応など様々でした。
 どちらかというと質問の機会が少ない若手の議員が登壇します。それだけにフレッシュで自分で勉強した、きめ細かい質問が集中的に出されますので丁寧に答弁する必要があります。

気候変動など世界の不安は日本の不安
 質問の傾向として「日本の農業の将来がどの様な姿になるのか」「若者が参入するための魅力ある農林水産業をどうつくるのか」「気候変動で今後の農林水産業はどのようになるのか」など将来を不安視する質問が多く出されました。
 地球温暖化・異常気象による干ばつや不作、アフリカなどの人口膨張や中国など大国の経済成長に伴う食料争奪、世界での紛争多発などで、わが国に食料が入ってこなくなるリスクが現実のものとなったことに対する表れでもあります。一方で少子化が続き、農業従事者も20年後は4分の1になるというデータ、日本の農家、林家、漁業者とも資材や燃油など生業の元となる素材が高騰している事で経営が非常に厳しい現実を皆さんがそれぞれの地元の選挙区で聞いてきておられることなどで、まさに農林水産業の将来に対する不安を抱えての質問でした。

丁寧な答弁を心掛ける】
 私は、不安解消のため、将来に対して政府が考える「スマート化」や「農業法人の経営基盤の強化」「生産から消費までの一貫した食料システムとしての考え」「適正な価格を形成するための今後の方策」、一方で「農山漁村のコミュニティーを維持するための政策」などを出来るだけ丁寧に答弁することに心掛けました。
 農林水産業が今、大きな転換期にある事は皆さんが感じておられます。それだけにこれから農林水産委員会で審議される予定の「食料・農業・農村基本法」をはじめとする各法律案の審議が重要になってきます。

予算審議いよいよ大詰め
 国会は政治倫理審査会(田中和德会長)の開催を巡り紛糾していましたが、総理が同委員会に出席されることになり、一気に正常化に向けて進み始めました。
 予算委員会も再開されそうで衆議院予算審議の『出口』が見えて来ました。いよいよ大詰めです。それだけに一言の間違いも許されません。緊張が続きます。

写真は予算委員会分科会で答弁する私