「阿蘇を世界文化遺産に」、東京でシンポジウム

2022年11月03日


 「阿蘇世界文化遺産登録推進東京シンポジウム」が3日、東京永田町の町村会館ホールで開かれ、約200人が参加されました。阿蘇を世界文化遺産登録へ、という動きは平成19年に文化庁へ提案書を提出したのが始まりです。21年には世界文化遺産登録事業推進協議会が設立されました。22年には地域でシンポジウムを開催、その後も様々な活動を実施して来ましたが、今年に入って私も同行して文部科学大臣に陳情するなど活動が活発になって来ました。

 というのも「佐渡の金山」が世界文化遺産への登録を進めており、実現すれば次の候補としての暫定リスト入りが出来るからです。

 この日は筑波大学名誉教授の稲葉信子さん、北海道大学教授の西山徳明さん、全国草原再生ネットワーク代表の高橋佳孝さんらが「世界から見た阿蘇の価値」「阿蘇の文化的景観と世界文化遺産」「阿蘇の草原の価値について」などと題してそれぞれの視点で報告があり、その後、専門家5人によるパネルディスカッションも行われました。

 世界に1000以上ある登録世界遺産の指定の傾向や文化遺産と自然遺産をなぜ分けるのか、またこれまではヨーロッパや宗教施設、城郭などの指定が多すぎる傾向にあったこと等が報告されました。

 その中で、阿蘇の外輪山と人の暮らしと草原の共生のすばらしさ、また1万年をかけて草原を守っている世界的価値などが発表され改めて阿蘇の価値を知りました。

 私は阿蘇の麓の大津町に生まれて、現在も住んでおります。毎日阿蘇の噴煙と阿蘇五岳を眺め、時間があれば阿蘇に車を走らせますが、あらためて気付かされることばかりで、「灯台下暗し」を痛感しました。

 特に長い年月をかけて阿蘇の土壌の改良を重ね、草原をつくりながら、牧畜を中心とした農業を展開しました。その結果、カルデラの中に多様な文化と生き物たちの世界をつくり出し、阿蘇カルデラ内で共生の世界を実現させていることは、まさに世界的な価値があるものだと分かりました。

 阿蘇の皆さんと今後、自然との共生を持続させ、阿蘇固有の文化を守り、誇りを持って暮らしていくことを共有していきたいと思います。

 午後1時から始まり午後4時までの3時間でしたが、興味深いものばかりで、あっという間の3時間でした。しかも皆さん席を立つ人は一人もなく阿蘇世界遺産への関心の高さと人気の高さを感じました。

 今後暫定リスト入り、そして登録に向けて私自身も精力的に活動していきます。

写真はシンポジウムで講演をする専門家