半導体の世界の情勢に驚き

2022年02月03日

 2日(水)午後2時から自民党の「経済安全保障対策本部」と「半導体戦略推進議員連盟」の合同会議が党本部で開かれました。
 熊本の私の地元に世界ナンバー1の半導体製造企業である台湾のTSMCが進出してくることもあり、また私が議員連盟のメンバーであること、そして今後IT社会がさらに進化することによって半導体は世界で争奪戦になることが確実なため、高い関心を持って出席しました。各議員も同じような考えの様で党本部で一番広い901号室は出席者であふれました。

 日本経済新聞の編集員で「2030半導体の地政学・戦略物資を支配するのは誰か」というタイトルの著書でもある太田泰彦氏が基調講演をされました。
 
 「半導体をつくり上げるまでには、設計や回路、メモリーなど様々な分野がありそれぞれの企業が得意としている専門分野を担当するが、最終的に半導体製品をつくり上げるのはTSMCである」 
 「年々、半導体は微細化し、さまざまなデジタル製品に活用されるが超微細化の半導体をつくれる能力を持っているのはオランダのASMLである。
 「日本は半導体製品の製造装置などの分野で世界でも優位に立っているが、既に世界の半導体での勝負はついている」
 「かつて49パーセントの世界シェアを誇った日本の半導体が見る影もなく敗れたのは、やはり政策的なミスである。各国とも将来を見据え国家ぐるみで半導体に投資をして来た」
 などのショッキングな話でした。

 講演が終わり質疑の中で私は「今後の半導体分野における技術人材の養成の仕方」「日本はそれでもまだ望みがあるのではないか。とりわけ九州は半導体に関する企業が集積しているのでシリコンアイランドになっていく可能性がないのか」
 などを質問しました。

 「人材育成は電子工学科などに行きたいと思う人材を養成しなくてはならない。そのためには、我が国で半導体企業が若者にとっていかに魅力的であるかを目に見える形で示さなくてはならない」
 「九州は各県に半導体関連企業があり、材料から装置、製造までのサプライチェーンが揃っているので、半導体関連アイランドになりうる可能性はある」
 などの答えが返って来ました。少し胸をなでおろしました。

 これからの半導体を中心とした、人材づくり、地域づくりにさらに力を入れて行かなくてはならないことを改めて感じました。
 驚きとともに今後やるべき仕事の多さも実感しました。