パラリンピック、閉会式

2021年09月06日

5日(日)、パラリンピックの閉会式でした。開会式と同じように午後6時過ぎに帝国ホテルに行き、バスで国立競技場入りして午後8時からの閉会式を待ちました。
 閉会式もまた開会式同様に感動的でしたが、「華やかさ」と「多様性と調和」というテーマに沿った社会の在り方のパフォーマンスとともに、更に「荘厳さ」が加わりました。それは「インクルーシブ教育」という障害のある子どもたちを通常学級に在籍させ、かつ授業に参加している充実感をすべての子どもたちに与える、という教育をしている世界の学校や教師を「I’mPOSSIBLEアワード」として表彰したことでした。今回のパラリンピックから始められました。世界の子どもたちに多様性ある社会を教えることは、まさに「荘厳」です。

 開催国の日本から木更津市立清見台小学校、千葉県立東金特別支援学校が受賞し、海外最優秀賞はアフリカのマラウイ共和国の小学校でした。またパラリンピックのボランティア全員が表彰され、メダリストへ贈られたのと同じ花束が贈られました。嬉しいことです。
 
 そして最後は、「違いが輝く世界」を東京から世界へ広めよう、との願いを込めて、スタジアム全体でジャズ界の巨人ルイ・アームストロングの代表作「What a wonderful world」(この素晴らしき世界)を歌い、その後静かに聖火が納められました。満員の観客だったらどれだけ感動してみんなが歌い、世界に響いただろうかと思いますが、それは仕方ありません。限られた中で最大限のパフォーマンスと主張が展開されたと思います。

 私にとっても障害者政策担当大臣としてだけでなく、「多様性と調和」はその他の担当である孤独・孤立対策、子どもの貧困対策などにも共通するものであるとその責務と守備範囲の大切さを感じさせられました。

 オリンピック・パラリンピック大会は大きな混乱もなく、天候にもまずまず恵まれ終了しました。関係者の皆さんの懸命の努力にただただ感謝です。コロナ禍の中での無観客、海外からのインバウンドがゼロという異常な形の大会となりました。しかし、しっかりとやり遂げたことは世界に対する責任を果たした、と思います。限られ、制約された中で最善・最適の事をやり遂げる、このことは、今回のオリンピック・パラリンピックに限らず、私たちの周りの全ての事象に大切であるという事も教えられました。その意味では国民一人一人にとって、いくつかの問題は残されましたが実り多きオリンピック・パラリンピックだったと胸を張れると思います。 関係者の皆様お疲れさまでした。
 
 そして私はこれから、総裁選挙で目まぐるしく動く政局に臨みます。これからも勝負の世界が待っています。