悲痛な小学生の死亡事故

2021年06月29日

 千葉県八街市(やちまたし)で28日(月)、下校中の小学生5人の列にトラックが突っ込み2人の小学生が死亡、1人が重体、2人が重傷を負った、というニュースは悲痛の一言に尽きます。しかも運転手が酒を飲んでいたという事で、大人の不祥事で将来に夢をもっていろいろなものに挑戦したかったであろう児童の命を奪ったことは、残念であり、怒りで一杯です。

 29日(火)の閣議後の記者会見でも、そのことについて記者の方から受け止について質問が出ました。私は交通安全対策の担当大臣でもあります。3月に令和3年から7年までの5か年の「第11次交通安全基本計画」を発表したばかりです。その中にも飲酒運転の撲滅や通学時の子供の交通安全の徹底を記載してありました。しかも、子ども・子育てを担当する大臣でもあります。可能性に満ち、将来の社会を担う児童が、このような事故で命を落とすことには二重三重に残念でなりません。ご家族の方の嘆きもいかばかりかと思います。

 記者さんへの答えではその無念さ、悲惨さを述べました。また先に自民党の有志の先生が、子どもの安全のためにスクールバスを全小学校に導入すべきではないか、そして通学だけでなく高齢者や買い物へ行く住民も乗れるようにする、多様なバスが必要ではないか。アメリカでは学生を中心に幅広い利用が出来る「イエローバス」というのがある。日本も導入すべきである、という提言をいただいていたばかりでした。

 現実問題としては小学校2万校、中学校1万校ありますので、スクールバスの一斉導入はランニングコストも考えると財源的になかなか難しいのですが、少子化や高齢化、過疎化、統合による学校までの通学距離や歩道やガードレールの整備状況などを考え、様々な安全対策を実行しなくてはならない時期に来ているかもしれません。

 政府も今回の事故を重視し、30日午前9時から「昨今の事故情勢を踏まえた交通安全対策に関する関係閣僚会議」が急遽開かれることになりました。交通安全対策担当大臣として私が司会進行を務めます。安全な社会のために、未来を担う子供たちのために、やるべき仕事は数多くあり、責任は重大です。