東北と九州の農業の違い

2017年09月12日

 一昨日日曜日午後、熊本から岩手県八幡平市に向かいました。熊本から羽田まで1時間半、東京駅から新幹線で盛岡市まで2時間と20分くらいです。党たばこ特別委員会とたばこ議員連盟による東北のタバコ農家視察です。
 たばこ特委の事務局長である、金子恭之代議士と議員連盟の事務局長の私、そして党関係者です。盛岡までの新幹線から見える風景は、水田一面です。しかも九州と違って一区画が広い。水田はほぼ全てが色づき始めた米です。九州だと米以外に大豆や牧草を植えた水田、更にはニンジンごぼうの水田、そしてタバコなど多彩な農産物の作付けが見られますが、こちらは一面米一色です。米に懸ける熱意を感じます。
 盛岡市についたのが午後6時近くでしたので翌朝から、現地のタバコ耕作組合長さんの案内で農家を回りました。
 九州の葉タバコは黄色種という品種で、岩手をはじめとする東北地方はバーレー種という品種です。バーレー種は黄色種より背が高く、葉っぱの数も多い。その分、葉をかぐ時は少し労力が入ります。更に乾燥に手間がかかり、2段階で乾燥しなければなりません。バーレーの場合が黄色種に比べて、葉タバコの製品になるまで手間隙がかかるようです。
 2haと4ha栽培の農家に行きましたが、乾燥の技術が葉タバコの品質を決めるとあって、乾燥方法には神経をとがらせておられました。また乾燥させるために手作業が必要ですので近所の方々が、作業場に来て働いておられました。3月から準備をはじめて、8月下旬に取り入れ、そして乾燥作業に1ヵ月半ほどかかり、10月頃に出荷となります。一方で来年の作付けの準備で畑に堆肥を蒔いたりする仕事がありますので、休める期間は2月一杯くらいということでした。
 九州だとタバコの取り入れの後に、水田の場合は飼料稲を植えたりして、年中何かを作る事ができますが、雪が降る東北は年1作です。九州との大きな違いがあり、九州以上に厳しい環境の下での農業であることを、改めて認識しました。
 農業は中山間地も含め、地域それぞれで、さまざまな工夫と努力のもと展開されていることを身をもって知らされ、昨日夕東京に着きました。