過疎地もまんざらではない

2014年05月29日

 昨日は(株)日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介(もたにこうすけ)氏の話を聴きました。藻谷氏は「里山資本主義」や「デフレの正体・経済は人口の波で動く」などのベストセラーを出し、人口の移動で世界が動いていることを実証的に研究されている方です。
 人口が増えることを前提にした経済人の成長戦略などに警鐘を鳴らされています。日本は少子高齢化の先頭を走っているが、いずれ中国、韓国、タイなども同じような道をたどる。その時、人口が増え若者が多かった時代をモデルとした経済政策や自治政策は通用しない。田舎がこれまで生きながらえてきた集落の知恵に学ぶべきである、と独得の理論を展開されます。
 病院や教育機関など高齢者や子どもにとって必要な施設さえあれば、様々な組み合わせで生活することが出来る。そして高齢化も進むけれど子どもの数も平行線をたどるような地域をつくることができる。それがこれからの地方の生き方であり、最も充実した生活である、と述べられます。
 それを実践している村や町が長野県や秋田県にある、と具体例を示して解説されました。東京はやがて高齢者都市になり大変なことになる、外国人労働者を入れても若者が増えたりはしない、一時的なものである、などと訴えられました。
 私たち地方に住む人間にとっては元気の出る話しでした。私の後ろでは、先日話を聴いた過疎地で今回国家戦略特区に選ばれた、広瀬・養父市長も聞いておられました。どう思われたでしょうか。
 過疎地も自らの提案と実践で何とかなる、その様な気持ちで行かなければなりません