肥後大津アルコール工場

2005年03月01日

私たちの町(菊池郡大津町)で慣れ親しんできたアルコール工場が全国的にいよいよ民営化になります。
その総仕上げというべき法案の説明が朝、自民党経済産業部会でありました。
アルコール専売は、味噌やしょうゆに防腐剤として入れる工業用アルコール生産として昭和12年に始まりました。
身近な食材に使用されるため安価なものでなくてはいけないというところで国(当時の商務省)直轄の専売として始まりました。
当時、国鉄やタバコ、郵便局、印刷などがそうで、「3公社5現業」という呼び方は皆さん覚えておられると思います。
我が大津町にも昭和13年に企業誘致第1号として町中心部に3,4haの工場用地を持つ、国営企業として始まりました。
原料の「さつまいも」が豊富に生産されていたからです。国鉄肥後大津駅から引込み線を引いて、工場からアルコールを積んだ貨車が出てゆく光景は壮観でした。
しかし、原料が外国から輸入され、コストも低減したため、国営で行う必要性は薄れ、平成11年にアルコール専売を廃止し、政府の特殊法人である新エネルギー産業技術総

合開発機構のアルコール製造部門に移ることになりました。
今後まず政府の100%出資の株式会社とし、地ならしをしたうえで2年以内に株式の売却を開始し、全売却を図ります。
大津町の工場で働いていた従業員は現在、千葉工場や鹿児島県の出水工場に移っています。40人程度です。
手を挙げて、「従業員が慣れない民間会社で働くことになる。しっかりした教育と身分の確保をお願いしたい。
身分保障を訴える訴訟などがおきないように話し合いをして欲しい。」と訴えました。
局長からは「現在従業員数は234人で平均年齢は40歳。これまでも十分話し合いをしてきたが、これからも2年間の移行期間を経てスムースに民間会社で働くようにしていく」と答弁がありました。