何のための本会議か

2017年05月10日

 昨日は午後6時から本会議が開会されました。民進党などの野党がテロ等準備罪を審議する法務委員会の鈴木委員長の解任動議を提出したためです。法務委員会の審議に際して、法務大臣が答弁すべきところを刑事局長に答弁させた、などがその理由です。
 なぜ解任動議を出したかという趣旨説明を、提出者側が最初にするのですが、説明に立った弁護士出身の民進党議員は、その説明に1時間以上もかけました。内容は森友学園問題や憲法に対する安倍総理の答弁、また法務大臣の答弁内容などが主で、鈴木法務委員長の法務委員会の運び方についてはほとんど触れられていません。それが1持間以上も続くのです。たまりかねた議長が、「説明を終了しなさい」と注意勧告をしましたがそれでも延々と続けました。
 結局起立採決によって本会議が終わったのが、8時近くになっていました。何のための本会議か、そこで何が論議されたのか分かりません。ただただ時間を浪費しただけ。この間、職員への残業などかなりの税金も投入されたことだと思います。
 鈴木委員長は私と平成15年の同期当選組みで、仲もよく人柄も知っていますが、大変真面目で、苦労人でもあり人の話に耳を傾ける好人物です。強引な委員会運営をやる人ではありません。解任動議は野党の「因縁」に他なりません。
 テロ等準備罪はこれからの日本に必要な法律です。監視社会になるなどと言われますがそれは過剰反応です。捜査機関はテロが起きないように万全の注意を払って、捜査を進め未然にテロを防ごうとするものです。以前の憲兵や治安維持のための取締りとは違います。
 ここは法律の中身について法務委員会で専門家を交えながら、十分に審議を尽くすことが憲政の常道であると考えます。このままなら国会は言論の府でなくなる、という危機感を野党の「嫌がらせ的な説明」を聞きながら強く感じました