自民党の派閥会合

2015年04月10日

 自民党にはいわゆる派閥と言われるものが7つあります。そのほかに研究会やベテランがつくっている政策集団のグループがあります。
 研究会や政策グループは随時会合を開きますが、派閥の会合は毎週木曜日の正午から1時間と決まっています。このため派閥の掛け持ちは出来ません。
 木曜日の12時になると、各派閥の事務所は黒塗りの車で埋まりますし、マスコミも派閥の担当記者を派遣しますので、事務所前は賑わいます。
 最も大きいのは清和政策研究会。いわゆる細田派。安倍、町村さんも入っていた派閥です。今は総理と議長ですので抜けています。現在94人。岸信介、佐藤栄作、福田赳夫などの領袖がいた伝統派閥。
 平成研究会は額賀派。もとの田中派です。全盛期は田中派にあらずんば自民党にあらず、とまで詠われた派閥で現在51人。宏池会も池田勇人、大平正芳、宮沢喜一といった総理を輩出した伝統派閥で今は外務大臣の岸田先生が率います。42人。
 後、麻生派の為公会(いこうかい)37人、二階総務会長率いる志師会(しすいかい)32人、私が所属する石原のぶてる会長の近未来政治研究会、14人、そして大島、高村先生の番町政策研究会12人です。
 会合の内容は、皆さん昼食を取りながら派閥の長がまず挨拶します。最近の国会や政局、政策に対する考え方を述べます。ここで派閥の多少の性格の違いが出ます。安倍政権に近い派閥、やや距離を置く派閥の長など発言が微妙に違いそれが新聞記事になります。
 昨日の石原派では、安全保障に対する考え方、経済政策に対する考え方、そして最近発生する国会議員のスキャンダル問題などが話題として出ました。
 派閥によって進め方は違うのでしょうが、石原派は人数も少ないため、石原会長の挨拶に対してみんな思ったことを述べ合います。遠慮はしません。自由闊達です。しかし同じ仲間ですので最後は和気あいあいで終わります。
 派閥の弊害が言われて久しいのですが、それは昔の話のようです。今は言いたいことをいい、本音を吐露し、議員個人の悩みを打ち明ける、まさに憩いの場と相談窓口と、そして助け合い機関になっています。それでいて当選回数と年齢の秩序はしっかり守っていて規律が取れています。
 今のような派閥なら、民主党などにない勉強機関、人材育成機関、議員同士の互助機関として必要ではないかと考えています。何より楽しく、一番気が許せる木曜日の12時から13時までです。