予算、夜の攻防

2013年12月19日

 昨夜は畜産、酪農の様々な助成価格を決定する予算攻防の日でした。
 畜産、酪農は様々な補助金で成り立っています。飲用牛乳の価格は生産者団体と牛乳メーカーの交渉で決まりますが、全てが飲用乳になるわけではありません。半分は脱脂粉乳やバター、チーズなど加工品になっていきます。
 加工用牛乳は保存がききますので当然安くなります。しかし牛乳に変わりはありません。そこで飲用乳と加工用の差額を補填(ほてん)して生産者の収入の平等性を保つことになります。「加工原料乳補給金」といいます。特に北海道は全国の半分の牛乳を生産していますが、ほとんどを加工に回して、本州九州、四国の酪農家とすみわけをしています。その補填金を12円台にとどめるか、13円台にするかが攻防の焦点です。
 当初、12円75銭で回答がありました。北海道の議員からこれでは地元に帰れない。他の部分も含めて引き上げをと、机をたたいて要求されました。
 午後6時過ぎてました。交渉再開。農林省の役人が財務省の担当者のところに行って、政治家の意向を伝え協議します。
 回答を持ち帰ったのは午後8時過ぎ。13円に引き上げられていました。そしてチーズに回す加工用牛乳分を引き上げて、実質13円25銭で決着しました。一銭、二銭の攻防ですが乳量が多い北海道にとっては死活問題です。
 一方私たち府県酪農側は、輸入乾燥飼料の値上がり分などをカバーする予算がほぼ満額取れまずまずの成果で、北海道側の支援に回りました。
 これで、私が担当したテンサイやサトウキビなどの畑作物の価格と酪農、畜産の補填金の価格が一段落しました。これから26年度の本予算に向けての攻防です。