わずか二ヶ月の間に国家の危機露呈

2010年12月03日

 10月1日から始まった臨時国会も今日で最終日です。来年の通常国会までは、予算編成に向けての準備が始まります。わずか2ヶ月の間でしたけれど、本当に色々ありました。菅総理になっての初めての国会でした。冒頭からTPPへの参加を検討するという、とっぴな所信で幕を開けました。そして中国船の衝突事件では逮捕した犯人を早々に釈放、中国からは対日強硬論、そしてとどのつまりはビデオのインターネットへの流出です。

 しかし、結果的にこのインターネットへの流出が日本を救いました。ネットで中国船の無謀さが世界に流れたことで中国も身動きが取れなくなりました。日本も如何に中国が乱暴な声明を発するか、ということを世界に証明でき面目を保ちました。この間菅政権の無策が目立ちました。

 柳田法務大臣の暴言、辞任は当然です。仙谷官房長官、馬渕国土交通大臣の問責決議可決は当然です。今後影響を及ぼします。

 国外では北朝鮮の韓国側攻撃、米韓合同軍事演習、沖縄知事選、いずれもが私たちに国を守ることの覚悟とコストを教えてくれます。

 さて来年です。菅政権は改造しなければ通常国会は冒頭から荒れることが予想されます。例えば、年末に改造。その際小沢グループをどうしていくか。小沢を一定程度取り込まなくては民主党が持ちません。しかし証人喚問を要求されている小沢さん。必要以上に大事にするなら国民は民主党を見放します。どうする?

 自民党もこのままではダメ。国の形やそれを実証する政策を示さなくてはいけない。民主党の政策は全て行き詰っています。自民党ならこうするという青写真を全ての分野で出さなくていけません。その際日本という国家をどんな国にするのかということでと整合性が取れた政策や法案でなくてはなりません。

 「家族」「地域社会」「市町村」「国家」「歴史と伝統」「日本的な文化」という自民党の党是にいかに、「社会保障」「教育」「経済の成長」「外交と防衛」「食料と農業」「税制」という政策を重ね合わせていくか、これからが正念場です。それがはっきりと国民の皆さんに伝わり、期待に変わったとき初めて政権奪取が見えてきます。

 私も来年3月に自民党が提出する予定の農業に関する重要法案作成の事務局長になりました。責任感、使命感と覚悟を持って仕事に当たります。